市役所の無駄6選!市役所志望者は覚悟しておきましょう。

 
就活猫
市役所ってお堅くて無駄が多いイメージがあるにゃ。
 
市役所番犬
確かに、民間、国、県に比べるとまだ遅れている部分はあるかと思います。
 
就活猫
めんどくさいことは苦手だにゃ。
 
市役所番犬
市役所に入ると、面倒くさいことは多いですよ。我慢しなければならないことも多いです。
 
就活猫
市役所受けるのやめようかな・・・
 
市役所番犬
そんなことは言わずに、現状を猫さんが変えていけばいいんですから!でも、けっこう無駄なことは多いです。ご紹介しましょう。
 
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何度も協議を行う

 市役所では、新しい事業や金額の大きな事業の場合、協議を行います。しかし、同じような協議を何度も行わなければならないことも少なくありません。

 例えば、市が所有する建物の今後の活用の関係で市長協議(市長レク)をするとします。その場合には、課長協議(無い場合もある)、部長協議、副市長協議、そして市長協議と進んでいきます。

 これらが修正無く終わればいいのですが、「修正して再協議してね」と言われることもあり、その度に日程調整してまたやらなくてはなりません。修正して次の上司の協議に行かせて貰えればいいのですが、確認のため再度協議するというのです。協議をしている人

 また、修正を重ねていっても、市長協議で担当者が出したもとの案に戻るなんてこともあります。部内協議(課長と部長同席)と市長協議(市長と副市長同席)くらいの2回で終わらせてくれれば、時間も節約でき、やる気も削がれないと思う職員は多いかと思います。

 こういった協議のやり方がルールや慣習として残っている自治体や部署はまだあります。

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決裁者が多すぎる

 市役所には、何かを決定するときに「決裁」を行います。これは、文書を作成し、「~してよろしいか」と伺いを行うもので、企業でいう稟議書と同じものです。

 市役所には決裁のルールがあり、「事務決裁規程」等などと呼ばれたりしています。これには、誰にまで印鑑をついてもらわないといけないか、どこの課まで印鑑をもらわないといけないかというのが決められています。

 この押してもらわないといけない印鑑の数が非常に多い場合があり、時間がかかり、1つの決裁に半月以上もかかるときも時々あります。特に金額が大きいものについては、3部署、4部署以上回ることが多く大変です。

担当課:担当者⇒課員⇒課員⇒課長⇒部長⇒監理課
監理課:課員⇒課員⇒課長⇒財政課
財政課:課員⇒課員⇒財政課長 


 A4の起案書(稟議書)の半分以上が印鑑をつく欄なんてこともあります。その場合30から40個印鑑をついてもらうことになります。

 
 もともとは、多くの職員でチェックすれば、仕事を間違いなく遂行できるということが出発点だったのかもしれません。しかし、職員が減らされ、一人あたりの仕事が多い今の市役所では、印鑑をつく職員で本気で書類をチェックしているのは一部です。1日に多くの決裁が回覧されるので、1つ1つを細かくチェックすることが出来ないのです。
ハンコ


 みんなに回覧するので私はさっとみておけばいいだろうという心理がどうしても働いてしまいます。もう少し決裁者を絞り、責任にめりはりをつけ、時間を節約することや仕事の質を向上させることが課題と言えます。

 なお、企業がしている部下が斜めに印鑑を押すお辞儀ハンコは、市役所では行われていないところが多いです。

 

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内容の無い朝礼・夕礼

 市役所では、朝礼、夕礼があるところがあります。やり方としては、課長が「おはようございます。朝礼を始めます。今日の予定は、◯◯と◯◯です。他なにかありますか?」と部長や課長の予定を聞くことがほとんどです。自治体によっては、当番で、「交通安全で気をつけること」等について話をさせられたりすることもあります。

 今日の予定等はシステムのスケジュールを見たら分かります。交通安全の話も毎日しているとマンネリ化していきます。

 夕礼は、「夕礼をします。皆さんの方からなにかありますか?何もないようなので終わります。お疲れさまでした。」というパターンが多いです。次の日休む場合は「明日休みます」なんて言わなければならないというルールがある市役所もあります。話好きの課長や部長だと、私事を引き合いに、何かの訓示が始まったりする場合もあります。
朝礼をしている人形


 多くの仕事があるなか、皆が集まったリアルの空間で、確認すべきことは何なのか、議論の余地があります。スケジュールをそれほど毎日確認する必要があるのか。交通安全の話を毎日3分(1ヶ月で60分)するより、1ヶ月に一回、各担当者が各事業について説明する勉強会をするほうが有意義ではないか(市役所では同じ部署でも他の事業については分かっていないことが多いので、より広い視点を持つためにもこういった取り組みは必要です)。不要な書類を捨てる整理整頓の時間を2分設定してはどうか等々。

 朝礼、夕礼という形にとらわれず、時間を有効活用する方法はまだあります。

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メールが多すぎる

 市役所の職員には多くのメールが来ます。自治体にもよりますが、1日10通くらいは来る人も多いと思います。そのほとんどは自分の仕事に関係ないものが多いのです。なぜそんなメールがたくさん来るのでしょうか。

 まず、国や県、他部署から課長にメールが送られてきます。課長は毎日膨大な数のメールを受信しています。課長はそのメールを課内の全員に転送します。課長が不要なメールをそこで切ってくれたらいいのですが、なんとなく機械的に一応みんなに転送しておこうということが多いです。結果末端職員のメールが非常に多くなってしまい、自分に関係あるのか全職員が長いメールを最後まで読んで判断しなければなりません。課長が内容を読んで、必用な人に送信する、又は、必用な事項だけを職員に共有すると、時間が節約できます。

パソコンを打っている手


 それから、自治体や部署によっては、送信するメールを全てCCで課内の職員に送らなければいけないというところもあります。これは、メールのやりとりを全員で監視したり、進捗状況を共有するという意味でやっていますが、正直、送られる側の職員は届くメールが多すぎて内容をあまり見ていないことが多いです。もう少し職員を信頼し、適切なタイミングで進捗状況を課長や部長だけに報告するほうが効率的だと思いますが、昔からそれをしてきた上司が変えたがらないことが多いです。

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文章の言い回しにこだわりすぎる

 市役所にはいると、多くの文書を作成します。議会の答弁書、市長の挨拶文、議員への報告、プレス発表文等々たくさん文書はあります。

 文書を作成し、回覧、決裁をとるのですが、文章の言い回しにこだわる先輩や上司につかまると何度も修正させられます。

文章を修正している人

 例えば、「◯◯が開催されます」が「◯◯が開催される予定です」に修正されたり、「対策する必要がある」を「対策を講じる必要がある」に修正させられたり、修正しても文書の本質が変わらないものが多くあります。上司によって、「題名と見出しはゴシック、本文は明朝」なんて謎のこだわりがある人もいます。また、一度に修正してもらえればいいのですが、5回以上も同じ文書を修正させられ、1週間かかるなんてこともあります。さらに、普通は上司が赤字で修正したりするのですが、口頭で修正点を言い、部下にメモをさせ、修正させる上司もいます(何度も言い直したり、早口だったり大変なこともあります)。


 文章にこだわる上司が多いかというと最近は少数派ですが、そういう価値観の方はまだいます。言い回しにこだわるのはいいですが、本質が変わらないのであれば、ほどほどにして、スピード感をもって文書を修正してほしいものです。

システム化されていない作業

 市役所にはシステム化されておらず、未だ人間がやっている作業というのがあります。

 例えば、出張旅費の計算。東京に出張するため、旅費を計算するとしましょう。市の旅費の規程に基づき、職員が、交通費、宿泊費、雑費等を積算していき、それを起案し、紙に印刷して、担当課と財政課の何人もの職員に決裁に回すというのがよくやられているやり方です。「ここの特急代はつかないから修正して」なんて言われることもあります。

大量の書類の写真

 多くの民間、国、県では旅費システムが稼働しており、出発地と目的地を入力すすれば、自動計算され、出張伺いと一緒に旅費の決裁まで出来るようになっているのに、市役所はまだ遅れをとっています。

 他には、休暇伺い。まだ紙でいつ休むか書いてハンコを押してもらうなんてこともあります。パソコンで、いつ休むか入力してシステムで決裁している企業や先進自治体も多い中、昔ながらの市役所はそのままになっています。

 デジタルフォーメーションやRPA(Robotic Process Automation)が叫ばれる中、これらの導入による経費や時間の節減が望まれます。

まとめ

 市役所には昔からある無駄な慣例がそのまま残っていることがあります。

 新規採用職員や転職してきた職員は「無駄だな」、「おかしいな」と思い、意見したり、職員提案したりするときもあるのですが、簡単に変えられないことも多いです。

 確かに、税金を使っているから失敗できない、慎重に判断する必要がある、全員で共有する必要がある、という視点からこれらの慣習があるのかもしれません。

 しかし、過ぎたるは猶及ばざるが如し。慎重、共有という言葉の裏で、何か大きな犠牲を払っていないか今一度考えてみる必用もあるかもしれません。

 それは、「職員のやる気」であったり、ひいては「市の活性化」かもしれません。

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大量の書類の写真
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