テーマ
「人口減少社会のなかで、市民満足度を向上させ、◯◯市に住み続けたいと思ってもらえるよう、あなたは市職員としてどのような取組みをしたいですか。◯◯市の特徴や特色を踏まえながら、あなたの考えを述べなさい。」
解答例
私は◯◯市の市民満足度を向上させる取り組みとして、子育て支援の充実において三点取り組んでみたい。
まず、子育てをめぐる◯◯市の現状であるが、全国的に核家族化が進行し、共働き世帯 が増える中、◯◯市においても子育ての家庭における負担が非常に大きくなってきている。
昔のように、女性主体の子育てには限界があり、男性の子育てへの積極的な参加が求められている。
また、家庭だけで子育てをするのではなく、地域や公的機関も支援して、負担軽減を行うとともに、質の高い子育てを目指す必要がある。
特に、◯◯市では孤立感、負担感からストレスが大きくなり児童虐待も発生しており、発生を防ぐことが喫緊の課題である。
このような現状から、私は子育て支援として次の三点を実施したい。
まず、一点目は、子育て支援センターでの、Lineによる相談システムの導入である。
現在、既に育児相談は行われているが、日中働いている保護者にとっては利用しずらい。
それよりも、スマホで使い慣れているLINEで、匿名で相談できる方が、実効性がある。
このような方法はSNSカウンセリングと呼ばれ、一般社団法人全国SNSカウンセリング協議会によると、SNS相談は電話相談に比べて相談件数が増えることが報告されている。
LINEはメールや電話に比べ、匿名性が高く、また手軽にコミュニケーションがとれる手段である。
まずは、LINEで相談を聞くことから始め、徐々に面談に誘導していくことで、子育ての孤独感、不安を少しでも除き、虐待の防止に繋げたい。
LINEについては地方公共団体プランが用意されており、基本的には無料で導入が可能であり、低コストで導入可能である。
二点目は、宅食サービスの利用補助である。
共働き世帯の家事の大きな負担として、食事づくりがあげられる。
保育園に迎えに行った後、買い物をして、帰宅後に調理するのは時間もかかるし、労力的に大きな負担が伴う。
一方で、昨今は、オイシックスやコープ等が簡単に料理できるキットやお弁当を販売しており、これらは大きな子育て支援のツールと考えられる。
こうしたことから、これらのサービスを導入する家庭向けに補助金を交付する事業を実施したい。
具体的には、未就学児が一人以上いる世帯で、サービスを最低一ヶ月実施した者を対象とする。
親と子供の一ヶ月分のサービス料金について、二分の一を補助する。
宅食サービスについては、聞いたことはあるが実際にサービスを利用をしたことがある家庭は少ないとみられ、一度体験購入することで、導入する家庭が増えると考えられる。
補助申請は、LINEの申請フォームから出来るようにし、簡素化を図る。
四人家族で一ヶ月二万円宅食サービス料金がかかり、千世帯(深谷市の園児数は三千人程度)から申請があると仮定し、一千万円の予算で実施する。
三点目は男性向けの子育てレッスンである。
子育てにおける必要な情報提供や技術を学んでもらうレッスンを行う。
具体的には、十回程度の講座で、0歳、一歳児を持つ男性を対象に、毎回料理講座とその他の座学を行う。
料理は、時短で出きる手軽なもので実践的なものとし、なるべく地物を使ったものにする。
座学については、こどもの予防接種等の健康管理や各種子育て支援サービス、育メンの実践者の講義を行う。
男性に特化したレッスンにすることで、参加しやすくするとともに、実践的な内容にすることで家庭での家事分担につなげる。
レッスンは民間企業に委託し、参加料は無料とする。
経費は、料理食材費が一人あたり五千円とし、千人の参加があると仮定し、予算五百万円で実施する。
以上三点の事業により、子育てを支援し、市民満足度の向上を図りたい。